8月26日に技能検定試験の合格発表がありました。
嬉しいことに5月下旬から7月上旬まで当校で左官の学科コースを勉強した生徒が合格しました。これで彼は技能実習ビザから特定技能1号ビザへ変更して更に5年間日本で働くことができます。
技能実習からの移行
技能実習(3年間)が終了すると特定技能1号にそのまま移行できる職種と、そうでない職種があります。
今回の生徒さんは技能実習で石張り工として働いていますが、石材加工、石張り、タイル張り職種は特定技能にはありません。彼がこれまでのスキルを活かして日本で働き続けるには建設(左官)分野の試験に合格する必要がありました。
建設分野特定技能1号評価試験
建設分野特定技能1号評価試験情報は、以下の「一般社団法人建設技能人材機構」のホームページから検索できます。↓ ↓
https://jac-skill.or.jp/exam/index.php
残念ながら、左官の特定技能1号評価試験は今現在実施が未定になっています。ただ教科書も内容が改正され試験範囲に合わせたものになっているので試験の準備が進んでいるものと思われます。
技能検定試験
技能試験の受験が必要な特定技能外国人を受け入れたいが、まだ試験が実施されていない場合は技能検定試験3級に合格することで要件を満たすことができます。
技能検定は、「働く人々の有する技能を一定の基準により検定し、国として証明する国家検定制度」です。技能検定は、技能に対する社会一般の評価を高め、働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的として、職業能力開発促進法に基づき実施されています。(中央職業能力開発協会ホームページより)
つまり、技能検定試験は外国人労働者のための試験ではなく日本で働く技術者のための検定試験なのです。基本的には年に2回実施されています。
技能実習生が受ける随時3級試験と内容は同じですが、日本人を対象にした試験なので
・漢字にルビが無い
・文章が外国人になじみやすい丁寧形ではない
という違いがあります。
左官コース概要
今回教育依頼のご相談をいただいたのは5月中旬でした。すでに7月10日の技能検定学科試験に申し込んでいるとの事だったので早急に教育スケジュールを立てました。
特定技能左官コースの教材の準備はしていたので、試験に出る漢字のドリルを急遽作成し何とか5月23日から7月8日の期間で週3回、合計20回(20時間)のコースを実施することができました。
授業も教材も全てオンラインです。仕事の後、午後9時から10時の1時間ですが、宿題も出していたので授業の無い日も毎日勉強しなければなりません。
仕事の後で疲れていたこととは思いますが1日も休むこともなく、宿題をやっていないなどということもありませんでした。彼の勤務態度も授業の様子から窺ことができます。
だからこそ彼を実習生として受け入れている企業様も彼のための教育費を出してくださったのだと思います。
当校も今後も日本で働きたい外国人のスキルアップのお手伝いを続けていく所存です。