オンラインクラスを始めた直接的な要因は、もちろんコロナウイルス感染症の広がりにより対面式の授業が全面的に禁止されたことです。
ですが、もう一つのきっかけは 2020年1月25日(土)・26日(日)の「テクノロジー時代にアクティブ・ラーニングを取り入れる!」という日本語教師のための勉強会に参加したことにより、得た知識に他なりません。
その時はもちろん、現在のような状況は想像できませんでしたし、休日が二日ともつぶれてしまうのは正直「しんどいな」とも思いましたが、誘ってくれた友人の厚意に応えたい、そして日本語教師としてもっと成長したい、当校の授業をもっと魅力的なものにしたいという気持ちから参加しました。当校のジャンリ先生も一緒に参加してくれました。
もし、この勉強会に参加してなければ、昨年3月末に休校するという決断をしたかもしれません。
オンラインスクールを運営するにはLMS(ラーニング・マネージメント・システム)の構築に莫大な費用がかかり、当校のような小規模校では不可能だというイメージがありましたから。
この勉強会のテーマであるアクティブ・ラーニングとは生徒が積極的、能動的に学習することであり、受動的に「読む」<「聞く」<「見る」<能動的に「自ら体験する」<「人に教える」ほど学習の定着率が高くなるというものです。
そのツールとして教えて頂いたものがすべてオンラインクラスに使えるものでした。
一つ目はグーグルクラスルームです。これは現在のコロナ禍で日本でも急激に普及した感がありますが、教師の教材作成から生徒との連絡、宿題提出、テスト、成績管理と大抵のことが出来ます。ひと工夫すれば、出欠管理などもできます。勉強会は2日間でしたから全ての機能の説明があったわけではありませんが、現在も使いながら勉強しています。
二つ目は”Kahoot!”というクイズアプリです。やはりオンラインクラスは単調になりがちで退屈に感じる生徒も多いと思いますが、これを使って単語クイズをすれば盛り上がること間違いなしです。2~4択のクイズですが時間制限と、早く正解した順に順位が出るので同じクラスの中で競争しているような一体感も出ます。
三つ目はビデオで自ら撮影してロールプレイなどを宿題として提出することです。カメラ付携帯電話はほとんどの生徒が持っていますし、無料で動画を編集できるアプリもあります。
勉強会はオンラインクラスをテーマにしたものではありませんでしたが、現在のテクノロジー時代にはいろんなアプリがあり、無料で使えるものも多くお金を掛けなくてもオンラインクラスを開講できるという原動力になりました。
実際の講義は、YouTubeで文法を説明するビデオを撮影し見てもらい、グーグルミートで対話をしています。
これが全て無料でできるんですからテクノロジーの進化はすごいですね。こういったツールを使いこなして何とかこのコロナ禍を乗り切りましょう。