TESDAの認可
昨日フェイスブックを見ていると3年前の今日の投稿記事としてTESDAというフィリピンの職業訓練校の承認が下りて証明書を受け取りに行った時のことを投稿していました。 フィリピンでは語学学校や介護士養成校、調理師専門学校など職業に就くための専門学校はTESDA(テスダ)という役所が監督しています。TESDA(テスダ)の正式名称はTechnical Education and Skills Development Authorityですが、正式名称で呼ぶことはまずありません😅 この時はまだ学校のホームページもブログも始めていなかったので、これまで記事にしたことがありませんでした。 3年前のことなので記憶は定かではありませんが備忘録として、また今後TESDAの認可を受ける方のために簡単に流れを書いておこうと思います。 セブからダバオに引っ越したのは2016年でしたが、日本語学校設立のために具体的に活動を始めたのは2017年に入ってからでした。最初は事務所や教室の物件探し、POEAやTESDAなどの役所に説明を聞きに行くことから始めました。学校は株式会社として設立することにしていたのでそれ以前に株主や校長になっていただける方を数年間探していました。会社設立に関しては既にブログで書いているので興味のある方こちらをご覧になってください。 当初の計画では35㎡程度の教室1部屋を借りて、こぢんまりとスタートするつもりでした。生徒が多くなればTESDAの認可を取ればいいと思っていましたが、将来のために先に説明だけは聞いておこうと思いTESDAを訪問すると「日本語学校は必ずTESDAの認可を受けなければならない!!」と言われました。😨 ここで計画を大きく見直すことになりました。 認可を受けるためには学校の面積、周辺の環境、設備、最低人員などが決まっており、とてもこぢんまりとはいかないことがわかりました。 面積:目安としては100㎡以上と言われています。ですが、実際は最低限備えなければならない部屋とスペースが確保されているか、なので100㎡以下でも承認はおります。また現在のコロナ禍においてはオンラインの認可があれば教室の面積を減らすことができます。 周辺環境:近くに遊技場、賭博場、バー、墓地や危険な場所が無いこと。また同じ種類のトレーニングセンター、(競合しないように)が無いこと。 必要人員(役職):校長(フィリピン人でなければなりません)、トレーナー(教師、TML1という資格が必要)、レジストラー(生徒の入学手続きなどを行います。入学時、卒業時にTESDAへ書類を提出しなければなりません)、ガイダンスカウンセラー(生徒の進路相談などを行います。大学などで心理学を履修していることが求められます)、キャッシャー(経理担当)、スクールナース(外部委託も可能)(※トレーナー以外の役職は大卒以上であることが求められます。) 役職は兼任も可能なので、私はトレーナーとキャッシャーをしています😁。 中でも物件選びは時間がかかりました。インターネットで検索できる物件数は少なかったので自分たちの足で探さなければなりませんでした。 TESDA申請のためには承認が下りた時点で2年間以上先までの賃貸契約書が必要なので、気軽に引っ越しもできません。契約した物件がTESDAの規定に合わずに認可されなかったら…😨困りますよね。 そんな時はTESDAに事前の現地調査を依頼することができます。もちろん無料です。TESDAの登録部署は膨大な量の書類をチェックしなければならないので、本当に忙しく夜遅くまで仕事をされています。私が現地調査を依頼した日も、他に遠方の現地調査に行った帰りに寄って下さり、すでに真っ暗でした。せめてタクシー代くらい渡そうとしましたがきっぱりと断られました。(この辺は役所により、また同じ役所でも担当者により異なると思います😉) 最初の候補地は介護施設の中に日本語学校を作らせてもらうという計画でしたが賃貸契約書などの書類がそろわないということであきらめました。(フィリピンでは大地主の方でも税金逃れのために正規の賃貸契約書を交わしたがらない方もいます) 2度目に現地調査してもらった物件は問題なしということで2年半の賃貸契約を結び、他の書類を準備していると書類提出は10月の2週目で締め切りという連絡文書を受け取りました。(毎年ほぼ同じです) 締め切りまで、あと2か月切っていました。最も時間がかかる書類はCBLM(コンピテンシー・ベースド・ラーニング・マテリアル)、生徒が勉強するための指導書、つまり教科書のようなものです。同時に2つのコースを申請つもりだったので2つのコースの教科書を2カ月足らずで作るのはとても無理だと思いました。でもずっと一緒に学校の立ち上げを手伝ってくれていたエリカ先生の「やりましょう!」という一言に励まされて書類作りをスタートしました。 株式会社の登記は専門の会社にお任せしていたので、私自身はTESDAの申請に大半の時間を使うことができました。でも結局2017年の申請はできませんでした。😢 会社設立の書類も受領完了したのは2017年12月だったので、すべての種類を揃え2018年1月にすぐに書類を提出し認可を受けることができました。 大変だっただけに認可を受けたときはとても嬉しかったということを、この写真を見て思い出しました。エリカ先生も私も本当に嬉しそうな顔をしていますね❤