ついに日本入国!~特定技能外食業~
特定技能とは 特定技能制度は、国内人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れることを目的とする制度で、2019年4月に受け入れがスタートしました。 人材を確保することが困難な産業分野とは(2022年現在) ①介護 ②ビルクリーニング ③素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業 ④建設 ⑤造船・舶用工業 ⑥自動車整備 ⑦航空 ⑧宿泊 ⑨農業 ⑩漁業 ⑪飲食料品製造業 ⑫外食業 で シンシア・ジャパニーズ・スキルズ・アカデミーでもこの制度に注目し、中でもフィリピン人のホスピタリィティーを活かせる「①介護」「⑧宿泊」「⑫外食業」の人材教育をしたいと思っていました。そして「介護」と「外食業」は技能試験対策のテキストが早くから準備されており、2019年中にフィリピンで試験を開催することが予測されていました。 特定技能コース開設 以上の点から2019年8月に「介護」と「外食業」の特定技能コースをほぼ同時期に開講しました。 8月から11月は日本語のみを1日6時間、12月からは3時間は日本語、3時間は特定技能測定試験対策の授業をしました。「外食」と「介護」はクラスを分けていましたが寮は同室だったのでみんな仲が良く、一緒にご飯を作ったり、授業以外の時間もみんなでよく日本語の勉強していました。 また2019年10月頃には「外食業」と「介護」の技能測定試験がダバオでも開催されることが決まったので日本語コース終了者や元技能実習生を対象に試験対策コースを開始しプロメトリック試験をいち早く申し込みました。 そして2020年3月には特定技能測定試験、日本語能力試験(JFT-Basic)ともにある程度合格者が出るようになっていました。 「さあ、これからだ!」と意気込んでいたところにコロナがやってきたのです。 コロナ禍 コロナ以前の2020年初頭、実はマニラの送出し機関様の紹介でフィリピン人外食業特定技能労働者の雇用を検討している組合、雇用主様がダバオまで学校見学に来てくださいました。当時は外食業特定技能を専門に教育している学校も少なかったので当校のような小さな学校に見学に来てくださり本当にありがたかったです。 当校の生徒を評価していただき、教育依頼はいただいたのですがそこからが本当に長かったです。 もちろんコロナの影響が一番大きかったですが、特定技能はまだまだ新しい制度なのでPOLO【フィリピン海外労働事務所】の手続きにもずいぶん時間がかかりました。 生徒たちは日本語コースも終了し、試験も合格したのに「いつ日本に行けるかわからない。」と不安でいっぱいだったでしょう。この状況がいつまで続くかわからない限り当面の生活費も必要です。 日本語能力を維持するためにフォローアップクラスも開催していましたが、生徒たちに日本入国に関する情報のアップデートを求められるたびに何も情報提供できず本当に心苦しかったです。 在留資格認定証明書交付 海外から人材を招へいする場合には、一般に在留資格認定証明書を取得しなければなりません。 取得した在留資格認定証明書をもって労働者は本国でビザ申請し、ビザを発給してもらえるのです。 その在留資格認定証明書が交付されたと聞いたのは、ちょうど私がフィリピンに滞在していた8月1日でした。8月6日は私の誕生日なのでこれが本当に大きな誕生日プレゼントになりました。 生徒たちはもちろん大喜びですが、私は喜びとともに彼らの日本語力が非常に心配になりました。それでそこからは週5日一日3時間授業をすることにしました。彼らが出国準備で忙しいのは承知していましたが、できるだけ休まずに全員参加することを義務付けました。 生徒たちに「先生いつまで授業をするんですか?」とあきれられながら9月23日まで授業をし、9月26日早朝にダバオを出発、9月28日にマニラから日本に到着しました。 ここまでフィリピン人の雇用を諦めずに受け入れてくださった雇用主様、組合様、送出し機関様には本当に感謝しています。そして何より最後まで私を信じて付いてきてくれた生徒たちに本当に感謝しています。 でもここからが本当のスタートです。雇用主様の期待に沿えるよう、店長になるまで頑張って欲しいです。